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妻が亡くなったときの葬礼のスピーチ集―お悔みに応待する

妻が亡くなったとき

その1

「入院をいたしましたのが一か月ほど前で、一時よくなりまして、一週間もすれば退院できるとまで言われていたのでございますが。その後一度血を吐きまして、それからどうも思わしくありませんでした。日頃から性格の明るい女でございましたが、さすがに今際(いまわ)の際(きわ)には私の手を握りまして…。昔から苦労のかけ通しで、私も来年定年ですので、そのうち二人でのんびりと温泉めぐりでもしようなどと申しておりましたのに。残念でなりません。」

  • あくまでも感情におぼれることなく、丁寧に落ちついて応待をするのが礼儀です。
  • 礼儀正しく、短く、簡潔な言葉でお礼を述べます。
  • 故人と、その弔問客との間柄を心得て応接をするようにします。

ただし「ありがとうございます」というのは、場所柄ふさわしくありません。「恐れ入ります」あるいは「いたみ入ります」と答えるのが適当です。

その2

「その節は病院までお見舞いにお越しいただきましてありがとうございました。家内はバラの花が大好きでございました。あの折もお持ちいただいた真っ赤なバラを拝見いたしまして、元気が出てきたみたいだなどと申していたのでございますが…。昔から苦労のかけ通しでしたので、もっとやさしくしておいてやればよかったと、悔やまれてなりません。苦しまずに逝(い)ったのが、せめてもの慰(なぐさ)めでございます。」

  • 受け身で話します。こちらから話しかけることはしないように。
  • 喪主や遺族は、弔問客を玄関まで見送らないのが普通です。
  • 弔問を受けるのは本来故人です。

遺族はその代理人であることを忘れないようにしてください。